米沢牛は、江戸後期に洋学を進んで取り入れていた、米沢藩のおかかえ医者が滋養源として用いており、さらに遡れば、上杉鷹山公が刊行した「かてもの」の中で、肉類の保存についての記述があることからも、この地で長い歴史がございました。
明治8年、藩校興譲館に「御雇外国教師」として招かれていたチャールズ・ヘンリー・ダラス氏が、米沢を去るにあたり、友人への土産をかねて横浜に米沢牛一頭を持ち帰りふるまったところ、その美味しさに一同感嘆し、一躍知名度が高まりました。
明治27年10月、「登起波牛肉店」が初代 尾崎庄吉により、米沢市あら町に開店いたしました。当時は秋から北側倉庫の雪ムロに、冬の間に集めて踏み固めた雪がなくなる6月頃までが牛肉の販売期間だったと伝え聞いております。
現在、米沢の牛肉店の中では、一番古くから営業している牛肉店として、確かな品質と味にこだわり、「米沢に登起波あり」との評価を頂戴し、代々変わらぬ美味しさを守りつづけております。